16の月-過去に戻れたら‥【完結】
席には、既に男3人と女3人が座って居た。
「美春~里美~こっちこっち!」
少し化粧が濃ゆいギャル系の女の子。
同じく、お姉さん系のギャル。
そして、もう1人は俯いていて顔が見えなかった。
男の方へと目を向けると、経済学部の見たことある顔が並んでいた。
中野が「あいつらかよ‥」と呟いたのが聞こえた。
男の方はチャラくて有名な奴らだった…。
俺たちも席に着いた。
乾杯なんかしたくなかったけれど、チャラ男の1人がノリノリで
「乾杯ー!」と言ってきたので無理やりさせられた。
「じゃあ、とりあえず自己紹介しよーっ!」
化粧の濃ゆいギャルが言った。
「私、光本楓!ピチピチの20歳でーす!」
どうやら化粧の濃ゆいギャルは光本というらしい。
「はじめまして、佐藤美優です。」
谷間をチラリと見せたお姉さん系のギャル。
そして僕から一番遠い端にずっと俯いたままの暗い女の子が
立ち上がった。
「…はじめまして‥石野由香里です‥」
ペコリと頭を下げた。
どうも彼女は場違いな程、暗い気もしたが
どうでもよかったので受け流した。
そして里美が自己紹介を始めた。