16の月-過去に戻れたら‥【完結】
とりあえず話しにならないので、トイレから出て
店内の観葉植物の隙間から見せる事にした。



「中野…よく見てみろ。」
小声で中野に囁く。



中野はフラフラしながら目を細めた。


ここからは、あの女の子の顔は横顔しか見えない。


「あーーーっ!わかったぁ!!あれはぁ!高宮さんっ!!」

思ったよりも大きな声で中野が言うもんだから、俺は慌てて中野の口を
塞ぐ。



高宮さんっ!と中野が叫んだ事によって、
あの子がチラリとこっちを見た気がした。



中野の口を塞いだまま、トイレの扉へと隠れた。





やっぱり…


高宮さんなんだ…


名前は違うけれど…


間違いない…

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