16の月-過去に戻れたら‥【完結】
幸せに暮らしていますか?
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【月曜日】
中野と大学へ向かった。
中野もあれ以来、高宮さんの事を気にしていた様だった。
「なぁ‥本当に高宮さんなんだよな…」
俺はコクリと頷いた。
時計を見る…
am10:25
大学のキャンパスの礼拝堂の前だ。
里美といつもの待ち合わせの場所だった。
「修吾~!この前の事、聞いといてあげたよ~」
と里美が手を振り駆け寄って来る。
「で、どうだった?」
と俺は尋ねる。
「うんとねぇ‥楓リンと美優リンがもうすぐ来るから直接聞いて~」
楓リンと美優リンって…
もうさすがに半年も付き合えばもう慣れたといえば慣れたんだけれど‥
「えっ?まじでー!美優リンも来るの?!」
中野までもが気持ち悪い言葉で目を輝かせる。
「うん。来るよぉ。あっ!来たきたぁ~」
そう言いながら、里美は俺の腕に手を絡ませた。
先日と変わらない格好で現れた、光本さんと佐藤さん。
相変わらず派手だ。
でもそこには、高宮さんは居なかった。