16の月-過去に戻れたら‥【完結】
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その日の夕方‥
早速俺は、書かれた住所を頼りに電車に乗った。
食品の製造工場らしく、港の近くみたいだ。
大学から5つほどしか離れていないのに随分と田舎へ来たような気がする‥
番地を見ながらひたすら歩いた。
所々で潮の香りがする‥
風が心地良い。
農家のオバサンに光本工場を聞いたらすぐに教えてくれた。
迷わず向かう。
しばらく歩くと、俺の目の前に、古びた工場が見えた。
どうみても、20歳やそこらの若い女の子が働いている職場には見えなかった‥