16の月-過去に戻れたら‥【完結】
もう会いたくないのに…
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翌日
am9:00
朝の日差しが眩しくて目を覚ます。
横を振り向くと、裸の里美が眠っていた。
起こさないように、キスをする。
…のつもりだったのに、ガシッと両手で顔を挟まれて
唇を思いっきり、押し付けられた。
「ンーッ!ンーッ!」ギブ!とベットをバシバシと叩く。
「アハハ!修吾ったらぁ~。やっと普通の修吾に戻ったぁ。
昨日の修吾なんか変だったよ?」
と里美が笑った。
「…そう?いつもと同じだけど‥。」
俺はそう言いながら上着を羽織る。
「おかしかったよ~なんだか激しかったし‥」
と里美は照れくさそうにチラリと俺を見た。
再び、軽くキスをした。
これが、俺の日常。
今まで通りの日常…
可愛い里美が側にいて、抱けて、キスして笑って‥
胸が締め付けられる事もなく、
平和で思い悩む事なんてなくて‥
そう…
俺はこの平和な日常に戻ろう…
そう心に決めた。
決めたはずだったのに…。