16の月-過去に戻れたら‥【完結】
俺は肝心な事を言い忘れている事に気がつく‥
「あ…あのさ…中野も呼ぼうと思うんだけどさ‥」
3人が「おk~」と声を揃えて言った。
「…でさ、中野が…石野さんって子…苦手だって言うんだよ。
だからさ‥その‥あの子は呼ばない方がいいかなって思って…。」
光本さんが「解ったぁ。」と答えた。
とりあえず…
これで安心だ…
俺の心も揺さぶられる事もないし、
中野も怯える事もない。
もう、正直会いたくなかった‥
不甲斐なさを実感させられるだけだし、
過去の俺の卑怯さを今更問い詰められたところで
何も変わらない。
会ったところで、辛くなるだけだし、
何もしてあげれないんだし‥。
それにもう、忘れたかった。