Pretty Pet
「雪羅!笑い過ぎだって」

「そう言うお前も笑ってんじゃん、尚」



だからあの、この人誰?



「あー、ごめんごめん。コイツ氷室雪羅(ひむろ せつら)。俺の友人。普段あんま笑わない奴なんだけど……」



阿木さん、思いっきり笑われてますけどあたし現在進行形。


「いやマジツボった。女友達見て旨そうとか……」

「だって芽依ぷるぷるでつやつやのゼリーみたいですもん」

「睦月!あんたもう余計な事言わないでっ !!」



あらやだ。芽依を怒らせてしまった。



「……もう睦月帰れば?」


うわそれ冷たくね?


「芽依。睦月ちゃんだって悪気があって言ったわけじゃないんだから……」


「いいんじゃね?お前ら二人はいちゃついてろよ。俺がこの子送ってくから」


「は?」「え?」「何で?」


このいけめんは今何と?



「つー事でさいならー」



なぜかズルズルと氷室さんに連行されてくあたしを、二人は呆然として見送っていた。




ちょい待て助けろよ芽依の卑怯もの!


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