アナタのネガイ、なんですか?
一人目 永井優香のネガイ
人間は、実に欲深い。
何が何でも欲しがる。
「「だから、ボクらがそのネガイ、かなえてあげるよ!・・・そのあとはシラナイし、どーでもいーケドね~・・・・クスクスクス」」
1人目 永井優香(ナガイユウカ)
「優香~、早くしないと、チコクするわよ~」
下で、お母さんが私を呼んでいた。
「ん~・・・はぁ~ぃ・・・今、起きた・・・」
布団の中から返事をした。
私は永井優香。十六歳。高1。プログラマー。
私の住んでいるこの家は、外の人からみれば、
高そうな家にみえる。
しかし、ほんとうは、とても、ボロい家だ。
私が用意した画像でそうみえているだけで。
「行ってきます」
私がそうつぶやくと
「いってらっしゃい」
と、声がして、人の気配が消えた。
そう。この家の、殆どが、私がプログラムした
、映像にすぎない。
そして、こんな、才能に恵まれた私にも、たった一つの、ネガイが、あった・・・。