貪欲有罪者。《仮タイトル》
物語のはじまり

主side.


いつもより早く起床、

5時15分。

食欲というものもわかないため、適当にパンで済ませた。
朝の黄金色が漆季の顔にかかる。
綺麗で、寂しくて、−そんな表情だ。
ポットに沸いたお湯をさらにぬるめてつくる、ブラックコーヒー。

…寂しいのはおれか。
漆季より先に起きるなんて、ものすごく久しぶりな気がする。

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