マー君(原作)
<6>

「裕二~、もうくすぐったいよ」

金髪の長髪に微かに黄金色に見える肌、大きな瞳がすぐ近くに見える。

白いシーツから露出した肌が微かに温かみを持っている。

「ん~、いいだろ、なあ」

裕二は怠い体を起こし、ベットに横たわる体に手を回す。

すぐ近くに見える顔はくすぐったそうににやついている。

金髪の長髪が白いシーツに浮かんで見え、裕二はその髪を触る。

サラサラして指の隙間を滑り落ちていく。

裕二は虚な目でこっちを見ている女の顔を見つめる。

その女は何かを期待するように微笑んでいる。

彼女の名前は梨華。

七人目の女だ。

「ねぇ、裕二」

「んん?」

「私のこと、好き?」

裕二はしばらく黙った後、いつもの台詞を呟いた。

しかし、何故か出た言葉は違った。

「わかんない」

それは本音だったのかもしれない。

だから、言い切った後、その言葉を弁解することも後悔することもなかった。

ただ体が楽に感じた。

しかし、梨華は違った。哀しいというより、戸惑っているようで、無理に元気に振る舞った。

きっと内心では何がなんだかわからないのかもしれないが。

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