マー君(原作)
このソファもだいぶガタがきているようだ。勝田はソファに蹲りながらぼんやり考えた。その後すぐ思い直した。
それは自分も同じだ、と。
夜中のリビングは何も聞こえず、静かだった。昼間の活気は消え失せ、闇が身体に纏わりつくように静寂に包まれている。
「死にたい……」
天井を見上げ呟く。もう四十年も生きてきたのに、未だ生きる理由が見つからない。
ただ生きているだけだ。
周りの人間に流されながら、ぼんやりと――。
そして今こうしてここにいる。
全身に痛みを感じながら、天井を見上げて自分に死にたいと何度も言い聞かせる。それでも心臓は止まることなく一定の間隔を開け、動き続けている。
ドクン、ドクン。
その音は静かなリビングにやけに大きく響いている気がした。
それは自分も同じだ、と。
夜中のリビングは何も聞こえず、静かだった。昼間の活気は消え失せ、闇が身体に纏わりつくように静寂に包まれている。
「死にたい……」
天井を見上げ呟く。もう四十年も生きてきたのに、未だ生きる理由が見つからない。
ただ生きているだけだ。
周りの人間に流されながら、ぼんやりと――。
そして今こうしてここにいる。
全身に痛みを感じながら、天井を見上げて自分に死にたいと何度も言い聞かせる。それでも心臓は止まることなく一定の間隔を開け、動き続けている。
ドクン、ドクン。
その音は静かなリビングにやけに大きく響いている気がした。