マー君(原作)
<2>
<マサル君今日もおつかれ〜
<日記いつも読んでるよ、マサル
<コメントThank you、マサル
<いいな、マサルは気楽で
<マサルのアバター(架空の自分みたいなもの)カッケェーな、おい
亀井修二はベッドに横になりながら、携帯電話を見上げていた。今MIMOというSNSサイトを開いている。
小さな画面には、マサルという名前の派手な格好をした男のアバターが動いており、その下にコメント欄がある。修二の細い目はそのコメント欄に注目している。
このマサルというアバターは修二が作った架空の自分であり、その姿は修二とは掛け離れた物だった。
修二は真面目な人間。
マサルは不真面目な人間。
簡潔に説明するとこうなる。更に詳しく説明するなら、修二は成績優秀、がり勉タイプ。
マサルは不良、派手好き。
こういう設定にしたには訳があった。
それは修二の姿にあった。
修二はいわゆる英才教育を受けているエリート高校生なのだ。
そして、両親の言うことは絶対であり、拒否する権利はない。
<マサル君今日もおつかれ〜
<日記いつも読んでるよ、マサル
<コメントThank you、マサル
<いいな、マサルは気楽で
<マサルのアバター(架空の自分みたいなもの)カッケェーな、おい
亀井修二はベッドに横になりながら、携帯電話を見上げていた。今MIMOというSNSサイトを開いている。
小さな画面には、マサルという名前の派手な格好をした男のアバターが動いており、その下にコメント欄がある。修二の細い目はそのコメント欄に注目している。
このマサルというアバターは修二が作った架空の自分であり、その姿は修二とは掛け離れた物だった。
修二は真面目な人間。
マサルは不真面目な人間。
簡潔に説明するとこうなる。更に詳しく説明するなら、修二は成績優秀、がり勉タイプ。
マサルは不良、派手好き。
こういう設定にしたには訳があった。
それは修二の姿にあった。
修二はいわゆる英才教育を受けているエリート高校生なのだ。
そして、両親の言うことは絶対であり、拒否する権利はない。