マー君(原作)
<21>
「修二? ねえ、修二なの」
母親は苦しんでいる我が子に手を差しのべた。だが、修二は仮面を押さえながら、何かに必死に抵抗している。
「いや、君は望んでいる。この人間を殺すことを。忘れたか! 君はこいつのせいで自由を奪われた。そして孤独になった」
何か別な物と話しているようで、声が変わる。
修二の声が叫ぶ。
「違う! 僕は孤独なんかじゃあない!」
また声が変わる。
「そりゃあそうだろう。SNSなんかやってるからな。だが、そんなもの孤独と同じだ。素直に僕を受け入れろ。そうすれば、愛しいミカのもとに行けるぞ」
修二の声に変わる。
「僕には責任がある! だから最後まで責任を果たさないといけない。確かに僕は逃げた。だけど、辛くて逃げたんじゃあない。ミカに会うため、助けるために! ネットの世界に行ったんだ」
また声が変わる。母親はもう何がなんだかわからなくなっていた。
「何が助けるためだ、ただの言い訳だ。一人じゃあ何もできないくせに」
「修二? ねえ、修二なの」
母親は苦しんでいる我が子に手を差しのべた。だが、修二は仮面を押さえながら、何かに必死に抵抗している。
「いや、君は望んでいる。この人間を殺すことを。忘れたか! 君はこいつのせいで自由を奪われた。そして孤独になった」
何か別な物と話しているようで、声が変わる。
修二の声が叫ぶ。
「違う! 僕は孤独なんかじゃあない!」
また声が変わる。
「そりゃあそうだろう。SNSなんかやってるからな。だが、そんなもの孤独と同じだ。素直に僕を受け入れろ。そうすれば、愛しいミカのもとに行けるぞ」
修二の声に変わる。
「僕には責任がある! だから最後まで責任を果たさないといけない。確かに僕は逃げた。だけど、辛くて逃げたんじゃあない。ミカに会うため、助けるために! ネットの世界に行ったんだ」
また声が変わる。母親はもう何がなんだかわからなくなっていた。
「何が助けるためだ、ただの言い訳だ。一人じゃあ何もできないくせに」