マー君(原作)
ガチャという鋭い音の後、鋼鉄のドアが開く。洋太は次の瞬間見た。部屋の中を取り巻く黒い煙を。

その煙は部屋の中にいた男から発されていた。男は頭を抱え、絶叫していた。黒い煙は男の口、耳あらゆる所から出て来る。

「笹成幸! 貴様まさか感染して−−」

「そのまさかさ」

黒い煙が一点に集まり、人の形を成していく。そしてそれはマー君になった。

白い仮面に、黒いマント、全身が闇のように黒い。マー君は片手を仮面に当てる。それを見た吉沢は首を左右に振り、後退した。

「あ、ありえない。マー君にそんな能力は−−」

「僕は特別なんだ。他のマー君と違って感染者のネット回線も移動できるんだよ。ククク、さあ−−」

仮面から手を離しマントを翻す。

「僕をオリジナルの所に案内してよ、JCO、そして洋太」

洋太は目の前にいるマー君にどうすることもできなかった。ただ立ち尽くしているしかなかった。


掲示板編終わり
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