マー君(原作)
<17>
テープから興奮する息が聞こえてくる。ボイスチェンジで変えられた声が、高揚で高まるのがわかる。
しかし、絶えずヘリウムを吸った時のような高音になったり、豚がなくような低音になったりするため、その変化はよく耳を澄まさないとわからない。
「ここにこのサイトを荒らした人物がいるからだ。
教壇の上にいる奴の仲間だ。僕はそいつに然るべき罰を与えなければならない。
そいつは、この今開いているサイトの掲示板を荒らした――荒師の一人だ。
僕はねぇ、さっきも言ったけど、悪口を言われるのが大―嫌いなんだよ。例え小さいことでもね」
荒師? 桂子はパソコン画面から後ろに集まる生徒、教師達を見回した。
皆、動揺を隠せない様子だ。それもそのはず、その中に教卓に生首を置いた犯人がいるうえ、更にこれからその犯人が新たな犠牲者を出そうとしているのだ。
警戒しないはずがない。それに――。
再びパソコン画面に目を戻す。そこには醜い文字が画面一杯に広がっている。このサイトを荒した人物――荒師。
ネットについて大体の知識はある。荒師とはサイトを荒らすスペシャリストみたいなもの。
テープから興奮する息が聞こえてくる。ボイスチェンジで変えられた声が、高揚で高まるのがわかる。
しかし、絶えずヘリウムを吸った時のような高音になったり、豚がなくような低音になったりするため、その変化はよく耳を澄まさないとわからない。
「ここにこのサイトを荒らした人物がいるからだ。
教壇の上にいる奴の仲間だ。僕はそいつに然るべき罰を与えなければならない。
そいつは、この今開いているサイトの掲示板を荒らした――荒師の一人だ。
僕はねぇ、さっきも言ったけど、悪口を言われるのが大―嫌いなんだよ。例え小さいことでもね」
荒師? 桂子はパソコン画面から後ろに集まる生徒、教師達を見回した。
皆、動揺を隠せない様子だ。それもそのはず、その中に教卓に生首を置いた犯人がいるうえ、更にこれからその犯人が新たな犠牲者を出そうとしているのだ。
警戒しないはずがない。それに――。
再びパソコン画面に目を戻す。そこには醜い文字が画面一杯に広がっている。このサイトを荒した人物――荒師。
ネットについて大体の知識はある。荒師とはサイトを荒らすスペシャリストみたいなもの。