マー君(原作)
<29>
眩しい……。とても、眩しい。何も見えないぐらいに。
きっとこれは、夢なんだ。私は夢を見ているだけなんだ。
そう、悪夢は終わった。
私達の手で終わらせた。
マー君は、私達の罪の形。
彼は伝えたかったのかもしれない。
恐怖を忘れるな。
過ちを忘れるな。
生きる意味を忘れるな。
マー君は始めっから、こうなることがわかっていたのかもしれない。始めから消え行く存在だと。
でも、それでも私は忘れない。
何があっても、この恐怖を。
人は確かに弱い生き物だ。いつも偽りの仮面をつけ、嘘をつき続けている。友達といても、家族といても、人は仮面をつけている。
白い仮面を。
でも、それは、きっと私達が弱いだけじゃない。逃げてるだけじゃあない。それは、きっと、きっと――。
心という目に見えない大切な物を持っているからだ。だから――。
だから、私は悲しい。
とても悲しい。
この夢が覚めることが、とても。
それでも、私達はここまで来てしまったのだから。自らの足で。決断したのだ。
偽りを本物にすると。
雨は光の中、微笑む妹の姿を見た気がした。
しかし、次の瞬間何も見えなくなった。何も。
全てが――。
眩しい……。とても、眩しい。何も見えないぐらいに。
きっとこれは、夢なんだ。私は夢を見ているだけなんだ。
そう、悪夢は終わった。
私達の手で終わらせた。
マー君は、私達の罪の形。
彼は伝えたかったのかもしれない。
恐怖を忘れるな。
過ちを忘れるな。
生きる意味を忘れるな。
マー君は始めっから、こうなることがわかっていたのかもしれない。始めから消え行く存在だと。
でも、それでも私は忘れない。
何があっても、この恐怖を。
人は確かに弱い生き物だ。いつも偽りの仮面をつけ、嘘をつき続けている。友達といても、家族といても、人は仮面をつけている。
白い仮面を。
でも、それは、きっと私達が弱いだけじゃない。逃げてるだけじゃあない。それは、きっと、きっと――。
心という目に見えない大切な物を持っているからだ。だから――。
だから、私は悲しい。
とても悲しい。
この夢が覚めることが、とても。
それでも、私達はここまで来てしまったのだから。自らの足で。決断したのだ。
偽りを本物にすると。
雨は光の中、微笑む妹の姿を見た気がした。
しかし、次の瞬間何も見えなくなった。何も。
全てが――。