深層融解self‐tormenting◆番外編◆
桜空を抱き上げ部屋を出て、階段を下りたところでまた春臣に捕まった。
「お前、無理矢理な事したんじゃねーの!?」
春臣が俺を見る目からはありありと軽蔑の色が窺える。
…無理矢理…にはなるか?本人に良いかどうかも聞かなかったしな。
「タツキ、この人ハ?」
「止めろ桜空、こいつを見んな。孕ませられんぞ」
「出来るか阿呆!! つか、お前!」
ああもうぎゃんぎゃん五月蝿ぇな。
「桜空、こいつは宮藤春臣だ。危ないヤツだから近寄んなよ?」
素直に頷く桜空に、自然と頬が綻ぶ。
「お前にだけは危ねーとか言われたくねーよ!! つーかマジキモい。あの鷹嘴が骨抜きとかマジでキモい。お前こそ近寄んないで」
桜空を抱き上げたまま、春臣に蹴りを入れた。
のたうち回る春臣には目もくれず、単車の後ろに桜空を乗せた。
「腰に手を回してしっかり掴まってろ」
桜空の腕が俺を包む。
夕焼けに染まる世界がこんなに生き生きとしているなんてな。
桜空といると、今生きている世界にも意味がある。
――生まれて初めて、自分の存在をすら肯定したくなった―――。
「お前、無理矢理な事したんじゃねーの!?」
春臣が俺を見る目からはありありと軽蔑の色が窺える。
…無理矢理…にはなるか?本人に良いかどうかも聞かなかったしな。
「タツキ、この人ハ?」
「止めろ桜空、こいつを見んな。孕ませられんぞ」
「出来るか阿呆!! つか、お前!」
ああもうぎゃんぎゃん五月蝿ぇな。
「桜空、こいつは宮藤春臣だ。危ないヤツだから近寄んなよ?」
素直に頷く桜空に、自然と頬が綻ぶ。
「お前にだけは危ねーとか言われたくねーよ!! つーかマジキモい。あの鷹嘴が骨抜きとかマジでキモい。お前こそ近寄んないで」
桜空を抱き上げたまま、春臣に蹴りを入れた。
のたうち回る春臣には目もくれず、単車の後ろに桜空を乗せた。
「腰に手を回してしっかり掴まってろ」
桜空の腕が俺を包む。
夕焼けに染まる世界がこんなに生き生きとしているなんてな。
桜空といると、今生きている世界にも意味がある。
――生まれて初めて、自分の存在をすら肯定したくなった―――。