深層融解self‐tormenting◆番外編◆
パークの中は昼間のショーの真っ最中で、歩くのもやっとなぐらいに人混みで混雑している。


マジでやべぇ。って俺、春にも言ってたけど。



何も華音と一緒にいたくなかった訳じゃない。

ただ、俺は昔から本当に絶叫系ってヤツが苦手なんだよ。



でもやっぱ、可哀想なことしたよな。

せめてアトラクション待ちぐらいには付き合ってやればよかったよな。


同棲しだしてからは、《華音が側にいるのが当たり前》なんて、そんな自惚れがあったのかも知れない。



……お互いに側にいることの軌跡を、この時はまだありがたいとも思っていなかったなんて。







「……帰ったんじゃなかったの?アキ」


うわクリスひでぇ。華音残して帰るわけねーじゃん。今からホテルに行くんですけど何か?

つーかお前ら今まで一緒にいたのかよ。


……自分で華音を放置したくせに、それに対して妙にイラつく俺がいる。


ワガママだってのは分かってんだけど、華音とクリスが二人でパークを回ったことに、嫉妬してる。





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