HINEKURE～十二神将の巻～

優輝が
「だいたい意味分かんね～～よ!!俺はなんだよ!!」
言ってることは意味が分からない。ただ無償に空しかった。自分の胸にずっと空いていたポッカリとした穴に冷たい風が吹き荒れる。スサノオウは何か分かったように優輝を悲しい瞳で見る。
「……すまない。」
と言って、優輝は外の世界の屋上に戻っていた。
陰が
『随分と早かったな～??』
優輝が
『陽さんは??』
陰が
『主に呼ばれて扉の中にいるぜ。』
優輝が
『な～、陰??』
めんどくさそうに、
『あぁ～??なんだよ。』

『僕ってなんだろね。』

『前にもそんなこと聞いてきたな。……。』
『スサノオウに会ったらさ～、僕と同じだったんだ～。それみたら僕の力なんって必要ないじゃないかって思ってね。わけの分からないこと言っちゃたよ。』
苦笑いを浮かべる。
陰はただ黙って聞いてくれた。
『……。焦らなくっていい。ゆっくり考えろ。』

『……ありがとう。』

いきなり屋上に座っていた優輝の後ろから無調子に
「大丈夫??」
後ろを向くと彩乃が立っていた。
「どうかしたか??」
彩乃が
「ただ寂しそんな感じしていた。」
優輝が
「なんでもない。俺の問題だし。」