HINEKURE~十二神将の巻~
ガキンと金属同士の当たる音が響く。
霞の懐とゼウスの間には、漆黒よりも黒光りする刀でゼウスの太刀筋を抑えるサタンがいた。
「いきまへんで、ゼウス。」
ゼウスから笑みが消えて
「また貴方ですか、反逆神サタン。」
と言って、サタンとの距離をとるために後ろに飛ぶ。サタンが
「あんさん、十三番目が覚醒するまで手ださんやないのか??覚醒の邪魔になるで。もし、それでもやるちゅうなら、ワイが相手になるで。」

「それもそうですね。それにそんな小さな存在邪魔にもならないね。それにこの計画では貴方の力がなくても、他の十二神将が私についているので……」
途中で。サタンが
「ホンマにアホやな~~。ワイが対した邪魔にならへんって思っとなら、あんさんアホやな~~。」
と刀を肩にのせてケラケラ笑う。ゼウスの小さな肩がピクッと動く、
「さすが反逆神サタンですね。でも、貴方は今殺した方がいいかもしれませんね。その生意気な口が二度と話せないように…」
ゼウスから黄金の輝く光が体全体から発せられる。
「あんさんにできるかいな??」
と言って、サタンも体全体から黒い光を発せ始める。
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