HINEKURE~十二神将の巻~
お昼まで優輝は機嫌が悪かった。
なぜなら、この関西人のサタンが朝、転校生として優輝の教室に来たセイだ。
このサタンは、俺の前の席に座り、授業中はクラスで笑いをとり、人の昼寝を邪魔するし授業の合間には必ず俺に絡んでくるのでクラスのヤツらが優輝の回りに集まる。
昼休み。一人屋上で昼食をとり、ゴロンと横になる。
『うぜ~!!なんだあのバカ!!』
陰が
『言っただろう。バカだって!!』
陽さんが
『噂をすれば何やら……』

〈バタン!!〉
屋上の扉が勢いよく開く。
「ココにいたんかい!!探したで~、一緒にメシどうや??」
サタンが優輝のそばにくる。呆れた顔で
「もう食べた。」
サタンが
「一人でかいな!?寂しいヤツやな~。まぁ~、ええわ!!」
と言って、優輝のそばに座り、弁当を開く。そしてこのバカは一人でしゃべり始める。
「すごいな~霞はん。かなりモテるらしいやん。あと、あの冥界のヤツ!!侫歌やったけ??あの子もなかなかやで~大人の魅力がムンムンや。でも、ワイはあの小さな雷門一族の子やな~。あの無口な感じがたまらん!!ツンデレってヤツかいな??あぁ~、デレはないか!!ハハハ!!」
優輝が体を起して
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