犬と私の物語
子供の頃のあの懐かしい温もり、死んでしまった動物達。
雪はしゃがんで抱っこをしながら言った。
「君、可愛いね。いったい誰がこんな酷いことするのだろう・・・?」
子犬は安心したのか、雪の胸の中で静かに眠り込んだ。感触が暖かった。
「!・・・、どうしよう・・・。」
この子を一人にしておけないという感情と、拾っても世話が出来ないという現実が頭を廻った。自分の心の愚かさに腹が立った。
安心きて眠っている子犬を見て心が揺らいだ。
心の中でダメだ、やっぱり連れていけない・・・と思った。
そして、静かに箱の中に戻そうとした時、静かに箱に戻そうとした時・・・、心の声が聞こえた。
「ダメだよ!雪。この子、このままじゃ死んじゃうよ!!」
はっとして我に返り、「そうだ、やっぱりダメだ!」このまま放っておけない!と、心の中で叫んだ。
この時、この子を拾うことを決めた。