赤い糸の約束
がむしゃらに刀を振り続ける時斗攻撃は平助に当たらない。
「あんま幹部舐めんなよ!」
「ぐわぁぁぁぁ!!」
刃が時斗に傷をつける。
崩れ落ちる時斗は最後に私に視線を移した。
「つ、き…か…
も、いい…よ、な?」
「え?」
「君、を…愛して…」
最後まで言えずに時斗は息を引き取った。
…何で??
「何で?!恨んでるんじゃないの?!」
「受け取ってやれよ、あいつの気持ち。」
肩をぽんと叩いた平助は笑っていた。
「な?」
「…うん…」
「そう、それで、いい…」
笑っていたはずの平助の身体がぐらりと傾く。
「平助??!!」