赤い糸の約束
「じゃぁ、小指を出して」
看板娘さんの言う通りに小指を出す。
私の小指を平助の小指は一本の赤い糸で繋がった。
「お互いの心の中で相手に愛を伝えて」
愛を伝えて?!
うぅ…恥ずかしい…
けど、大好き
そう思った時プツンと音をたて、糸は真ん中で切れた。
「え…うそ、ねぇ、切れちゃったよ?!」
慌てて看板娘さんに小指を突き出すと柔らかい笑顔で手を叩く。
「おめでとう」
意味がわからず困惑する。
何で、切れたのにおめでとう??
「あ、勘違いしてる?
この糸は切れたら愛し合ってる証なの。
離れていても愛し合えるって意味なのよ。
その糸捨てずに大切にしてね。」
可愛らしい巾着袋に入れてもらい首から下げた。
嬉しくて、仕方がなくて気付けば雫が頬を伝っていた。