赤い糸の約束









私の願いは虚しくも伊藤さんの耳には入れてくれなくて伊藤さんと二人を含んだ隊士十四名は歩き出した。




「お願いッ、待ってッ」




追いかけようとするが新八さんに止められる。




「離してっ、新八さんっ!!!
平助が行っちゃうっ!!!!!!!」



「月華ちゃん、追いかけるな、」




追いかけるな?!



ふざけないでよっ…



もう、私には彼しか、いないのに…




「お願い、行かないで…」


「月華!」





見えなくなった平助を追う。



門を出てももう彼らの姿はなかった。




「…お願い、戻って来てッ
冗談だよ、ばーかって笑って見せてよ…
そうしたらいつもみたいに怒るから、
笑って許すから…ッ
戻って、来て…ッ!!!!!」














< 266 / 312 >

この作品をシェア

pagetop