赤い糸の約束






山崎side





「此処は…私を必要としていない、からね」



そう言った月華は悲しそうに笑った。


初めて見れた笑顔がそんな儚く消えていきそうなものだなんて。






月華が入隊してすぐ土方はんに頼まれた仕事は監視だった。


そして同じ監視方の島田魁も月華について調べる事だった。


最初はわいも土方はんと同じ気持ちだった



“信用できるわけがない”



そう思い込んでいた。



月華の名字を知るまでは。



「山崎さん。これ月華さんの情報です」


そして手渡された数枚の書類に目を通すとよく近藤さんの口から出ていた文字があった。



「これ…」


「俺も驚きました。まさか月華さんが…」



近藤さんが尊敬し、憧れ、それとともに親友と呼んでいた人と同じ名字だった。


でもこれだけでは確信なんて…


でも、此処に証拠があった


『父:遠藤 誠 母:遠藤 月』












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