赤い糸の約束









あぁ、
この言葉は私のためにあるような気がする。




「月華?」




「あ…えっと、この間の巡察で会った時斗という奴が今回も現れそのたびに“月夜は元気だよ”、“月夜は…”」




次の言葉を言いたくなくて口ごもる。



土方さんは早く言えと言わんばかりに私を睨んでくる。



「“長州側”と…」


「っ?!」




近藤さんは声にならない声を出す。


土方さんは眉を寄せた。




「それと、時斗は、母様と父様を殺した人です」




一瞬でその場の空気は私にも感じられるほど近藤さんの怒りに変わってしまう。


近藤さんが怒るところを初めて見た気がする。










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