赤い糸の約束
ツキンと痛む胸を押さえながらその光景を見ていることしかできなかった。
「生きてた…ッ」
「うん」
「ねぇ、何で母様と父様を殺した奴が兄様のこと知ってるの?!」
兄様?!
あれが…月華の兄…
美男…
納得!!!!!!
月華も美女だもんなぁ~
「兄様が長州側ってどういうこと?!」
月華の兄の腕の中であいつは泣き崩れる。
信じたくないんだろうな。
俺だって、あいつの兄はいい奴だと思いたい。
けど、
そんな俺達の期待も儚く散る。
「そうだよ、俺は初めから長州…いや、時斗側って言った方がいいかな?」
怪しく笑った。
月華も信じられないと月華の兄から離れる。
「な、んで…?」
「クスっ、そんなに驚く事?」