お嬢様、愛してます。



「ってか、そんな笑顔で遅刻宣告しないでよ!

なんでもっと早く起こしてくれなかったの~!」



慌てて飛び起きた私は急いで学校に行く仕度をする。



「申し訳ございません。お嬢様の寝顔が可愛くて、つい見惚れてしまっていました・・・」


「なっ・・・!そんなんじゃ毎日きりがないでしょ!

着替えるから出てって!」


「かしこまりました」



私の名前は西園寺日向(さいおんじひなた)。17歳、高校1年生。

大財閥、西園寺グループの孫娘で、ある事がきっかけで祖父に預けられる事になり

昨日、この家に来たばかりなのだ。


家といっても、おじいちゃんが私のためにと言って用意してくれたもので

家というより、もはや城に近い。



そんな大豪邸に私は今、住んでいる。



「では、まいりましょうか。お嬢様」



この、執事と一緒に。



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