お嬢様、愛してます。


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「はあ~あ゛~~~」


4限目終わりの昼休み、私は机に頬をくっつけ大きなため息をついていた。

あの執事のせいで寝坊するし、1限目には間に合わなくて先生に怒られるし・・・



「おやじくせえため息だな。そんなんだから彼氏が17年間いな・・・ぐふぉっ



余計な口出しをしてきた彼の腹に、私のこぶしがクリーンヒットした。


「しばくぞ」

「す、すみません・・・」


彼は同じクラスで隣の席の、川辺幸太(かわべこうた)。

中1からクラスがずっと一緒で、いわば世間で言う腐れ縁というやつ。



「も~、まーた喧嘩してる。よく飽きないわね」

「りほちんー(泣)助けてー」



そして呆れた顔をしながら私と幸太を見る彼女は、

クラスは違うけど、幼稚園からずっと一緒で幼馴染の多野理穂子(たのりほこ)。通称りほちん。私が名付け親なの♪


なにより、りほちんはかなりモテる。

胸下まである黒髪に、細二重なつり目。

見た目は少しキツそうだけど、顔良し。おっぱい良し。くびれ良し。脚良し。ってなんだこのうらやましい四拍子は。


その上自分を飾らず、自分の思ったことははっきり言う彼女。まさにクールビューティー。


私の自慢の親友なのです♪


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