絡んだ糸

出会い

【咲莱side】

私と薫や真実の出会いは単純な物だった。憂鬱だった入学式が私の日常を変えたんだ...。



「咲夜ー、入学式面倒疲れた...」
「まあ烈も居ないな。でもどうせもうすぐ帰れるだろ」
 私と瓜二つの顔で私の片割れ、咲夜は答えた。
 ちなみに烈とは私達の幼なじみであり私の彼氏で、彼はこの南高校と同じ系列の北高校へと推薦で進学した。
 私たちは入学式が終わりそれぞれのクラスへと移動中。
 この学校は生徒数が異常に多く少しの移動でも込み合い疲れる。
「じゃあ俺此処だから」
「んー、じゃあねー」
 A組で一足先にクラスへとついた咲夜は教室に入っていった。
 そして隣には私のクラス、B組。
 席順は出席番号のようで黒板に張りつけてあった。
 運良く私の席は窓側の一番後ろ。上気分で席へと向かった。
 やっぱり窓側一番後ろは最高だ。
 眠い時に寝れるし暇な時は空眺められるから。
 すると視界の端に綺麗な茶髪の髪が目に入った。
 ふと目をやると整った顔立ちの男子生徒。
 そんな彼に興味が沸き私は思い切って声を掛けた。
「ねえ、私は狛田咲莱。君は何て謂うの?」
 これが薫との出会い。
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