指先から、アイ。
授業が終わり、みんな昼休みを迎えた。
お弁当を持ってる人、財布を持って学食に向かう人と様々な中、私は社会科準備室へと足を運んでいる。
4時間目からずっとお腹が空いていたというのに、これは拷問でしかない。
そう思ったのは言うまでもない。
社会科準備室へ向かうと、勿論先生がいて。
「これを、3Bに持って行ってくれ」
渡されたのは、段ボールの中に入っている、大量の資料集。
うわ、重そう。
「え、3Bですか?」
「何だ、何か不都合があるのか」
先輩の教室なんて、行きにくいからいやだな、と。
そう思った。