指先から、アイ。
けれど、『お前が授業中に何かしなかったらこんなことにはならなかったんだぞ』と。
『何か文句はあるのか』と。
威圧するかのような口調に、私は無性に腹が立ち、
「いいえ。私が悪いんですから、持って行かさせていただきます!」
挑発に乗ってしまい、大量の資料集の入った段ボールを抱え込み、私は3Bまで運んでいた。
それは、想像通り重たくて、落としそうになる。
ああ、もう。
水城くんが悪いのに、どうして私が!
そう思いながらも一歩一歩歩く。
すると、
「―――ほら、貸せよ」
と。
後ろから声がした。