指先から、アイ。
振り返ってみなくてもわかる。
声だけで、彼だと。
そこまで理解できる私自信にビックリしながら、
「―――いい。私が頼まれたの」
それにも腹が立ってきて。
「重いんだろ?」
「重くない!大丈夫だし」
「その割にはフラフラしてるぞ?」
「…っ、大丈夫なの!」
苛立つ。
何で、私に構うの。
私に構うことがなかったら、私は今頃ご飯を食べていられたのに。
そう思ったら苛立ちが止まなくて、水城くんに八つ当たりをしてしまう。