Ending Note


「ていうかさー、千春と付き合ってんの、みんな知ってるんでしょ!?」


「あ、これ手編みのマフラー。すごいなぁー」


「ちょっと千春! あんたなに感心してんの!」



クリスマスイブの今日は終業式。

一緒に帰ろうとあたしたちの教室に迎えに来た裕貴先輩と加古川先輩。


裕貴先輩は女子たちからもらったプレゼントの山を前に困った顔をしている。



あたしと裕貴先輩が付き合い始めたことはあっという間に知れ渡ってしまい、あたしは好奇の視線をしばらく浴び続ける日々を送っていた。


みんな、「え、あの子!?」みたいな感じで目を丸くしていた。



そりゃそうだ。

女子に大人気の裕貴先輩の彼女がこんな平凡女子って驚くよね。



けれど、人の噂も何とやら。

次第に痛いほどの視線を受けることもなくなったわけだけど。



裕貴先輩には相変わらず、イベントごとに大量のプレゼントや手紙が届いている。



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