Ending Note
「じゃあ、いつものように俺が半分持っておまえの家に届けるよ。おまえと栗沢、一緒に帰るんだろ?」
言って、加古川先輩が半分……いや、それ以上の数のプレゼントを抱える。
「おい、そんなに持たなくていいぞ。大変だろ?」
「大丈夫大丈夫」
「あ、まさか加古川先輩。“俺こんなにモテてますー”アピール!?」
冷ややかな視線を送りながら言う奈瑠美に、加古川先輩は図星のようで何も言えない。
「じゃ、裕貴先輩、千春のことお願いしますね」
「あぁ、じゃあな」
「バイバイ、奈瑠美」
付き合い始めてから、あたしは裕貴先輩と、奈瑠美は加古川先輩と一緒に帰るようになった。
奈瑠美と加古川先輩、意外とお似合いなのに、どうも2人のあいだに恋愛感情はないらしい。
奈瑠美いわく、加古川先輩とは師弟関係(もちろん“師”が奈瑠美)だそうだ。