Ending Note


「じゃあ、18時に迎えに行くから」



言って、裕貴先輩はママにもう一度挨拶をして帰って行った。



「ねぇ、千春」


「うん?」



着替えようと自分の部屋に向かうあたしをママが呼び止める。



「……裕貴くんと結婚しないの?」


「はぁ!?」



何を言い出すかと思えばこの人は……。



「結婚なんて頭にもないわよ。そりゃあ……できたらいいな、とは思うけど」


「ママね、もう自分の息子は裕貴くん以外に考えられないのよ」


「自分の息子って……虎太郎もいるじゃないの」


「えー虎太郎ー? 自分の机の引き出しの裏に昭和チックなエロDVDをテープで貼り付けて隠している、あの虎太郎ー?」


「えっ!? ……あいつ、ベッドの下がバレたもんだから、そんなとこにまで隠しやがったのか」



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