Ending Note
「そうよそうよ。しかもさぁ、すっごいつまんなくて! なに? いまどきの男子はあんなつまんないもの……」
話が脱線して虎太郎の話題で盛り上がっていると、ふと、背後で気配を感じる。
あたしとママ、同時に振り返ると、そこには涙目の虎太郎が立っていた。
「あ……虎太郎くん」
気まずそうに笑うあたしとママに、虎太郎は半泣きになって言う。
「健全な男子って証拠だろ! 男のロマンに女が口出すな!」
……男のロマンって。
あんたいったい、どこでそんな言葉を覚えたの。完全に死語ですけど。
言い放った言葉にあたしとママがあまりにも引いていたから、虎太郎は無言のまま自分の部屋に戻って行った。