Ending Note
「千春が20歳になった時のお祝いって思ったんだけど、今日は初めて裕貴くんと過ごすクリスマスでしょ? だから、もういいや、あげちゃう」
「うわー。ありがとうー。あたし、これ付けていく!」
ママは箱からネックレスを取り出すと、あたしの後ろに回りそっと首にかける。
そして、あたしの前に立って胸元を見ながらにこりと微笑む。
「うん、さすが娘。よく似合っておる」
「……母上、ありがとうございます」
ふざけあった会話のあと、あたしたちは顔を見合わせて笑った。
ママの夕食の支度が終わったのが17時前。
あたしは裕貴先輩が迎えに来るまでのあいだ、お風呂に入ったり、髪を巻いたり、出掛ける準備をした。
そして、18時ちょうど。
玄関のチャイムが鳴り、裕貴先輩が迎えに来た。