Ending Note
“部屋で2人きりになったら変な気を起こしそうだから”
それが理由のようで。
裕貴先輩とのキスを何度も繰り返し、もう緊張することがなくなったあたしは、“その次”を期待するようになっていて。
“別に、変な気を起こしたっていいのに”
……そう言おうと思ったけれど、やめておいた。
「……あれ?」
2時間の勉強を終えて帰ろうとした裕貴先輩が、ふと、ママの足元を見て首を傾げる。
「どうしたの?」
あたしが訊くと、裕貴先輩は遠慮がちに言う。
「……お母さん、足、浮腫んでません?」
言われるがままに見ると、スリッパから覗くママの両足首からふくらはぎにかけてのラインが目に見えて浮腫んでいるのが分かる。