Ending Note
あなたがあの世に旅立とうとしていたとき、あたしがどこで何をしていたか知ってる?
その日はね、あなたもよく知っているあたしの彼氏と、“付き合ってちょうど1年”のお祝いをしていたの。
……あなたが心配していた“如何わしい場所”なんかじゃないわよ。
純粋に、カラオケで、相手に贈るラブソングなんかを歌い合っていたの。
ちょうど彼氏が歌い終わった頃だったかな。
テーブルに置いていたスマホがブルブルと震えだして。
電話の相手とその内容は、あたしが予想していたとおりのものだったよ。
あなたの危篤を知らせる、あたしの弟・虎太郎からの電話――……