Ending Note
心のなかでは冷静に突っ込みを入れるクセに。
あたしは目の前のサンドイッチを1つ残らずかき集めて裕貴先輩に押し付けた。
「は? いや、こんなにいっぱいは……」
困惑した裕貴先輩の言葉で我に返る。
「あ、ですよね。すみません……っ」
「何個買う?」
「えっと……、2個……」
「はい」
サンドイッチを2個差し出されて、あたしは裕貴先輩の手に触れないように慎重に受け取る。
こういう場合、どさくさに紛れて触れちゃうのもアリなんだろうけど。
触れてしまったらあたし……、嬉しすぎて、きっと倒れてしまう。