Ending Note
「バカじゃないの? 自分で考えなさい」
そう一喝したあと、奈瑠美は「お母さんのおかげだね」と笑った。
言われてみればそうだ。
ママがいつもどおりにお弁当を作ってくれていたら、あたしは売店に行かなかったわけで。
まさか……、昨日のあの不敵な笑みはこの作戦!?
……いやいや、そんなわけないか。
教室に戻ってサンドイッチを頬張りながら、売店でのほんの数分間のことを思い出しては顔が緩む。
次に顔を合わせたとき、裕貴先輩はあたしのことを覚えてくれているかな。
“サンドイッチの子”、なんて。
帰ったら、ママにお礼も兼ねて報告しなきゃ。