Ending Note
「……ひょっとして、俺と2人きりにさせようとした?」
ようやく口を開いた裕貴先輩は、いきなり核心を突いてきた。
“違っていたらごめん”と付け足したけれど、99%、裕貴先輩の予想は正しい。
残りの1%は、ママの策略なんかじゃなくて、本当にただの“偶然”かもしれないけれど……。
「いえ、そんなはずはないと思います! 第一、あたしが裕貴先輩と2人きりになりたい理由が、」
“ない”と言いかけて、慌てて口をつぐむ。
「だよなー。……あぁ、悪い悪い。なんか俺、今すっげー自意識過剰なこと言ったな」
恥ずかしそうに裕貴先輩は笑う。
「先輩がそう思うのも無理ないです。だって……、うちの母、あまりにも強引すぎだし」
そう。
あの人は本当に強引すぎる。