Ending Note
「あぁ、1年の時に付き合ってた? ひょっとしてヨリ戻した!?」
……“1年の時に付き合ってた”?
「えー、でもさぁー……」
これ以上この人たちの話を聞いていたら、心が折れてしまいそう。
あたしはグランドで練習している裕貴先輩を一度だけ見て、自分の教室に向かった。
早朝の教室はしんと静まり返っているけれど、朝陽の光が差し込んでいるおかげで放課後とは違う静けさだ。
教室のすべての窓を開けて、新鮮な空気を入れる。
……なんてことだろう。
窓からはグランドが丸見えだ。
裕貴先輩の姿をすぐに見つけると、さっきの女子たちの会話を嫌でも思い出してしまう。