不条理な恋 理不尽な愛 (ベリカ版)【完】
目が覚める?
目を開けた。窓にかかったカーテンの端から光が差し込んでいた。
起き上がると私は…
裸でベッドに一人寝ていた。
はらりと落ちた掛物から露わになる肌…
右の胸元にははっきりわかる赤い痕。
その痕を指で撫でた。
頬を涙がつたう。
そのベッドはシングルでセミダブルではなかった。
寝室を出ようと少しだけドアを開けたら…
そこは部屋ではなく廊下だった。
どこからが夢で、どこからが現実だったのか、訳が分からなくなった。
混乱しながら確かめようとベッドに腰掛けフロントに電話すると、
「おひとりでお泊りですよね?」
逆に聞き直され不審がられた。
ミモザの花と手紙がテーブルに置かれているのに気づく。
20年前を…
思い出した。
封筒を手に取り中の便箋を取りだした。
『僕の永遠であるほうちゃんへ…』
私はそれ以上読めず、手紙を握りしめ、ただ茫然と立ち尽くしていた。
躰の赤い痕に、手紙と花。
昨夜…
何があった? そもそも何もなかった?
それすらわからない…
もうなにもわかりたくない…
それから、重い身体を引きずって始発の新幹線に乗り込んだ。
天気は快晴なのに、気分は最悪だった。
目を開けた。窓にかかったカーテンの端から光が差し込んでいた。
起き上がると私は…
裸でベッドに一人寝ていた。
はらりと落ちた掛物から露わになる肌…
右の胸元にははっきりわかる赤い痕。
その痕を指で撫でた。
頬を涙がつたう。
そのベッドはシングルでセミダブルではなかった。
寝室を出ようと少しだけドアを開けたら…
そこは部屋ではなく廊下だった。
どこからが夢で、どこからが現実だったのか、訳が分からなくなった。
混乱しながら確かめようとベッドに腰掛けフロントに電話すると、
「おひとりでお泊りですよね?」
逆に聞き直され不審がられた。
ミモザの花と手紙がテーブルに置かれているのに気づく。
20年前を…
思い出した。
封筒を手に取り中の便箋を取りだした。
『僕の永遠であるほうちゃんへ…』
私はそれ以上読めず、手紙を握りしめ、ただ茫然と立ち尽くしていた。
躰の赤い痕に、手紙と花。
昨夜…
何があった? そもそも何もなかった?
それすらわからない…
もうなにもわかりたくない…
それから、重い身体を引きずって始発の新幹線に乗り込んだ。
天気は快晴なのに、気分は最悪だった。