不条理な恋 理不尽な愛 (ベリカ版)【完】
3
…伝言(大希)
昨日彼女は出張先の町で結局一泊した。
「お母さん、今日は帰らないの?」
と俺が保育園に迎えに行ったとき、息子の瑞希は少し不安そうだったが、
「今日は帰れないと連絡があったから、父さんがきた。
せっかくだから、男二人で一晩仲良くしよう」
と夕食はファミレスに行こうと誘うと、
「お母さんお仕事大変なんだね」
と笑顔になり喜んでついてきた。
それから家に帰り一緒にお風呂に入り、添い寝してやった。
年に2、3度はあることなので、俺も瑞希も特には気にならなかった。
「おかえり」
玄関にいつもの光景。いつも見る愛しい人の姿。
昨日1日見ないだけで、こんなに感情を揺さぶられるのに、
よくも10年近く見守るだけで我慢できたものだと思う。
少し離れただけなのにな…
俺ってバカだ。
改めて大切さを噛みしめ、ほのかに手を伸ばす…
その愛おしい躰に触れ、抱きしめようとした瞬間
俺の頭に不快な奴の言葉が流れ込んできた。
『「大希、すまない」』
それを聞いた瞬間はっとして、ほのかを放す。なんで、こいつの声がほのかから・・・
俺は目を見開いてほのかを見た。
何がすまないんだ。あいつは何が言いたいんだ?頭が回らない。
「お母さん、今日は帰らないの?」
と俺が保育園に迎えに行ったとき、息子の瑞希は少し不安そうだったが、
「今日は帰れないと連絡があったから、父さんがきた。
せっかくだから、男二人で一晩仲良くしよう」
と夕食はファミレスに行こうと誘うと、
「お母さんお仕事大変なんだね」
と笑顔になり喜んでついてきた。
それから家に帰り一緒にお風呂に入り、添い寝してやった。
年に2、3度はあることなので、俺も瑞希も特には気にならなかった。
「おかえり」
玄関にいつもの光景。いつも見る愛しい人の姿。
昨日1日見ないだけで、こんなに感情を揺さぶられるのに、
よくも10年近く見守るだけで我慢できたものだと思う。
少し離れただけなのにな…
俺ってバカだ。
改めて大切さを噛みしめ、ほのかに手を伸ばす…
その愛おしい躰に触れ、抱きしめようとした瞬間
俺の頭に不快な奴の言葉が流れ込んできた。
『「大希、すまない」』
それを聞いた瞬間はっとして、ほのかを放す。なんで、こいつの声がほのかから・・・
俺は目を見開いてほのかを見た。
何がすまないんだ。あいつは何が言いたいんだ?頭が回らない。