不条理な恋 理不尽な愛 (ベリカ版)【完】
4
…宝物
その後、これがなんだったのかわからず、気になって仕方がなかった躰の赤い痣は、
何とか大希さんに見つからないうちに消えてくれた。
手紙はクローゼットの奥に押し込んで封印した。
花は…
花だけは持って帰る気になれなかったので
泊まったホテルにそのまま置き去りにしてきた。
1日1日が長かった。
それでも時間が経つにつれ、何事もなかったように過ごせるようになった。
それとともにあの日の記憶のないことに抱いた不安な気持ちも
躰の痣と共に徐々に消えていった。
運のいいことにあれ1度きりで手紙の夢は見なかった。
そして、いつもの延長線上、忙しい毎日をおくった。
大希さんと私は仕事。瑞希は保育園。
もうこれ以上何かで不安になりたくなかった。
私の人生は幸せな時間が長く続くことはなく、
どこまでも残酷な事しか起こらなかったから…
そんななか迎えたゴールデンウィーク。
今年は大希さんと私の休みが久々に重なった。
それならと家族3人で泊まりがけの旅行に行くことにしていた。
本当に久しぶりの旅行は子どもが楽しめるものにする予定だった。
それは瑞希との思い出つくりのためでもあった…
何とか大希さんに見つからないうちに消えてくれた。
手紙はクローゼットの奥に押し込んで封印した。
花は…
花だけは持って帰る気になれなかったので
泊まったホテルにそのまま置き去りにしてきた。
1日1日が長かった。
それでも時間が経つにつれ、何事もなかったように過ごせるようになった。
それとともにあの日の記憶のないことに抱いた不安な気持ちも
躰の痣と共に徐々に消えていった。
運のいいことにあれ1度きりで手紙の夢は見なかった。
そして、いつもの延長線上、忙しい毎日をおくった。
大希さんと私は仕事。瑞希は保育園。
もうこれ以上何かで不安になりたくなかった。
私の人生は幸せな時間が長く続くことはなく、
どこまでも残酷な事しか起こらなかったから…
そんななか迎えたゴールデンウィーク。
今年は大希さんと私の休みが久々に重なった。
それならと家族3人で泊まりがけの旅行に行くことにしていた。
本当に久しぶりの旅行は子どもが楽しめるものにする予定だった。
それは瑞希との思い出つくりのためでもあった…