不条理な恋   理不尽な愛  (ベリカ版)【完】
少しもどした。


気持ち悪い時にはいつまでもグズグズせずに、戻した方が楽なときがある。

我慢してずっと気持ち悪いよりは、それですっきりするならある意味解決は早い。

何か変なものでも食べたっけ?心当たりのものはなかった。

じゃ精神的に参っているから、胃にまできてしまっているのだろうか?


私は化粧室の鏡の前に立ち、口を拭って自分の顔を久々にじっくりと眺めてみる。

気のせいか顔は青白く、目の周りは気のせいか黒っぽい。

そして顎のラインが幾分かシャープになっているのか…

少し痩せた?


そして疲れた顔をしている。

体調が悪いのは、子育てしながら、家の事をして…

仕事もして、無理ばっかりしているからだろうと思っていた。

でも、あまりにも調子が悪く戻らない。

それはやっぱりあれが原因なのか…

夢に怯える生活も長くなってきた。

もう見ない、振り回されないと自分に言い聞かせてはいるものの、

そんなに簡単に気持ちなんて切り替えられない。

本当は薬はあまり飲みたくないし。


「そういえば…

この頃行ってない」

手遅れになる前に、とりあえずは行ってみようか?

私は来週、その人に久々に会いに行くことにした。
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