不条理な恋　　　理不尽な愛　　（ベリカ版）【完】
俺は一瞬たじろぐ。

『「はぁ？なんだよ。何考えてるんだ？突然出てきて、そのわがまま。

なんで知ってるんだよ？なんで、関係ないお前を名づけ親にしなきゃ

いけないんだ？」』

『「ねえ。お願い」』

『「お前にお願いされるいわれなんてない」』

『「あるよ。ほうちゃんあげたんだもん。だからお願いの１つくらい…」』

『「ほのかはものじゃないし、お前からもらった覚えはない」』

『「あの時、連れて行ってもよかったんだぞ？でも…」』

『「あの時？連れて行く？どこに？なら連れて行けばよかったじゃないか？」』

俺はその声に強気で返した。

『「でも、連れて行ってもほうちゃんじゃ耐えられないから、お前に託した…」』

『「なんなんだよ。託されてなんかないじゃないか？

あのままほのかが他に向くことだって、俺にその気がないことだって、

諦めることだって十分ありうるのになんだよ？その根拠のない変な自信？」』


『「僕がいなきゃ、お前たちがくっつくのは必然だったから。僕知ってたし…」』

『「ほんとに、むかつく。昔から訳わかんないよなぁ、お前」』


『「じゃ、そういうことで。以後お前の前には二度とでてこないから。

お化けみたいにはねぇ」』

『「じゃ、じゃないぞ、なんだよそれ！

言いたいことだけ言って、逃げようなんて虫がよす…」』


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